山伏と書いて「やんぶし」と読む。山梨県と静岡県との境にある山で安倍川流域では最も高い山になります。標高2,013.2mなので、頂上からの景色は抜群です。
登山ルートはいくつかありますが、最もやさしいルートを選びました。ガイドブックではこのルートは家族向きと書かれていましたが、シニアハイキングなのでレベル2としました。
静岡県民の森を通り過ぎ、林道勘行峰線に入り百畳平の駐車場に着くと、そこに登り口がある。静岡市街からこの百畳平までの所要時間が1時間45分でした。全て舗装はされているものの途中ですれ違いができない場所があったり、山から石が落ちてきそうな感じで、気を付けながらゆっくり走行しました。
この県境の峠は奈良時代に開かれ、甲斐の国と駿河の国との交流路だったようです。
一部、少し険しいところもありますが、ほとんどは右の写真のようにとても気持ちのいい散策路といった感じです。
しばらく歩いていくと水場という看板があり、その下に水を流している場所があります。冬場でも水が枯れることなく年中流れているそうです。触ってみると氷水のように冷たく、タオルを濡らして汗をぬぐうと爽快です。
水場を過ぎ、更に進んでいくと市営山伏小屋の案内があります。管理人がいるわけではなく、無料で誰でもが利用できるそうです。夏は山頂南面のヤナギランが満開となり、週末や連休は小屋泊まりの登山者で賑わいをみせるとのことです。
さらに進んでいくと山伏方向の案内看板があり、気持ちの良い道を進みます。ここから少し登りますが、三つに分かれている分岐点に出ます。ここを山伏方面に進んでいきます。牛首峠及び西日影沢の矢印がありますが、登山ルートとしてこちらから来ることもできます。私はこのルートを登っていませんが、時間がかかり、結構難所もあるとのことでした。
頂上付近はヤナギランの生息地になっており、保護のため、木で作られた渡り橋が廻られている。開花時期は夏なので残念ながら私は見ることができませんでした。Wikipediaでは次のように書かれています。
特徴
やや薄い緑色または薄紅紫色を帯びた茎は高さ0.5-1.5 mで、ほとんど枝分れせずまっすぐ上に伸びる。葉は互生し、総状花序に濃紫色の花が下から順に咲く。長さ1-1.5 cmの花弁は4個で、雄しべは8個、開花時期は7-9月。果実は細長く、白い綿毛を付けた種子が飛び散る。和名の由来は、葉が柳に似ていて、花をランにたとえたことによる。花言葉は、「集中する」と「焦点」。
頂上には二等三角点の柱石が設置されている。
最近、山に登ると、この三角点の標識を探すのが楽しみの一つになっている。また、この柱石で字が書いてある方が南になるので、これで方角を確かめ、地図を頭の中で描きながら、現在地や周りの景色を観察しています。
地図からわかるように、頂上の東側に富士山が見え、西側が南アルプスの峰々が見渡せます。標高が高いだけに富士山の見え方がいつもと違って、真横に見える感じがします。
私が頂上に着いたら、そこに20代から山岳会に入り、様々な山の登山をした74歳のおじいさんがおり(私もおじいさんですが)、一生懸命に山の説明をしてくれました。この山伏岳は麓の方から歩いてきたので5時間かかったそうですが、この山が好きで何回も登山しているとのことでした。南アルプスの山々の説明もしてくれました。山の名前があっているか自信はありませんが、ご教授を受けた名称を書いておきました。そのおじいさんが一生懸命話すので、なかなか昼ご飯が食べられず、午後1時半になってやっとお昼ご飯を食べました。